理 念
人・自然・地域と共生し、いのちが調和する社会を目指します。
「いのち」とは
人といのちの自然学校がテーマにしている「いのち」はひらがなです。
「命」としてしまうと、生き物として生命活動をしている期間だけを表しているように解釈されることから
「いのち」と表現しています。
では、いのちとは何でしょうか?
私たちは何故、眠っていても呼吸が止まらないのでしょうか?
太陽の光と水だけで何故植物は成長できるのでしょうか?
蝶の羽根の模様はどこでどのように出来上がるのでしょうか?
科学の進歩により、これらの現象を説明することは不可能ではありません。
しかしながら、これらは全て後追いでつけた理屈にすぎません。
「いのち」とは、このようにすべての生き物が持つ、誰に指示されることなく獲得してきた生きるための智恵やそうして生きてきた歴史のことを指すものとして表現しています。
「命」はその個体の寿命とともに存在しなくなりますが、「いのち」は次の世代に引き継がれ、私たちが注目する限り何万年でも知恵を授けてくれる知的で尊いものです。
「いのち」の営みに習うことで、私たちの暮らしはもっと豊かになるはずです。
「いのち」とは、生き物がよりよく生きるための仕組みとも言えそうです。
代表ごあいさつ
田舎で生まれ育ち、米や野菜はもちろん、家の増築も補修も布団も服も、結婚式も葬式もなんでも自分達でまかなう自給自足に近い幼少期を過ごしたせいか、日々暮らすことに物足りなさを感じながら生きてきました。
この間、高度経済成長、バブル崩壊、紛争、災害など、日本に古くから根付いている自然観が揺らぐ出来事が後をたたず、社会のあり方は大きく変化していきました。私たちの価値観や生活様式も経済至上主義、効率化の波に呑まれ半世紀余りの短い期間で大きく様変わりしていき、経済や効率化に馴染まない伝統や文化、高齢者や子供、教育、人の心身は置き去りになっているように感じます。
その歪みは文化伝承の途絶、地域社会や教育の崩壊を招き、病気や不調として人の身体にも悪影響を与えています。
地域看護、医療の担い手として、30年近く在宅療養患者や家族のケアに携わってきて感じることは、文化伝統を継承している地域や家庭には医療や看護や介護はさほど要らないということです。
日本の伝統的な暮らしは、日本の風土に合った養生や癒しのプロセスそのものであり、このような暮らしを取り戻すことが私たちを取り巻くさまざまな問題を解決に導くものと考えると、結果として起こっている不調や病の部分だけを取り上げ、医療や介護など、パッケージ化された公的サービスで解決することが当たり前になっていることにはとても危機感を覚えます。
地域の伝統や文化を継承していくことは、その土地に合った暮らし方の伝承でもあり、地域コミュニティの健全な維持や、病気の予防、不調の段階での養生など、私たちの身体が持つ自然治癒力を最大限発揮するために長い年月をかけて継承されてきた「根っこ」であると確信しています。
人といのちの自然学校では、経済や物質など目に見える部分に拘ることなく、効率化に馴染まない目に見えない部分、数字には表せないものこそ人や社会の健康を守る「根っ子」であると信じ、心得ておきたいことや暮らしを整えるための情報を発信しています。
自分の身体に潜在している力に気づき、その力を伸ばし、心身にやさしい生活をしたいものです。
その身体で自然や社会と調和するために、「人といのち」にまつわることを発信していきます。
①自然そのものである人の健康を暮らしや環境から提案
②文化伝統の価値を見い出し、継承を通じて協働の輪づくり
③自然農を通じて、誰もが誇りを持って生きられる社会づくり
この3点を私の残りの人生の使命として、たくさんの人と繋がりながら思う存分活動していきたいと考えています。
株式会社人といのちの自然学校
代表取締役
錦 織 法 子
事業・組織構成図
沿革・活動実績
株式会社人といのちの自然学校の主な活動拠点です。
大阪校
医療、看護、介護関連の座学を中心としたセミナーを開催していましたが、近年、参加型のワークショップ、体験型のセミナーも企画しています。大阪城の見える明るいセミナールームです。
熊野校(令和4年開校)
三重県熊野市の古民家から「日本の伝統的な暮らしの継承」についての提案と、身体と自然の「調和」をテーマに、健康の源流にさかのぼった活動を展開します。
訪問介護ステーションゆいか
病気や障がいがあっても、住み慣れた地域や自宅でより快適に暮らせるように、また、生活様式の中に潜む病気の原因を取り除き、健康を取り戻す過程を安全に過ごせるように支えます。